AMの民事再生
すなわち、不動産証券化スキームにおいては、契約上、AMの民事再生手続開始は契約の解除事由とされている場合が多いため、この解除条項により、旧AMとの契約を解除し、SPCないしレンダーが新AMを選任できないかという問題です。
ここで、何が問題かというと、民事再生法49条1項によれば、双方未履行の双務契約(ここではSPCとAMとの業務委託契約)については再生債務者に、解除か履行の選択権が与えられているため、契約において債務者の民事再生手続開始を解除原因として特約を定めることは、民事再生法49条1項の趣旨に反し、同特約は無効ではないかということが問題となるわけです。
この点に関し、ファイナンスリースの事例ではありますが、平成20年12月16日、最高裁が注目の判決を出しました(最高裁HP)。
すなわち、民事再生手続開始の申立てがあったときは契約を解除できる旨を定めた特約は、民事再生手続の趣旨、目的に反するものとして無効と解するのが相当であると判示しました。
この判決の射程がどこまで及ぶのかは今後議論が展開されると思いますが、この判旨はSPCとAMとの業務委託契約においても妥当すると思われ、そうすると、SPCないしレンダーは、AMの民事再生手続開始を解除原因とする特約の効力を主張することはできないことになります。
ただ、再生債務者に債務不履行があった場合にはそれを理由に解除することは可能です。このことは、上記判例の補足意見においても述べられています。
上記判例の補足意見は、ファイナンスリース契約における期限の利益の喪失約款と弁済禁止の保全処分との関係等、大変面白い指摘がなされており、余裕のある方はご一読されることをお勧めいたします。






