弁護士 町田裕紀(まちだ ひろのり)

生産緑地の買取価格

 生産緑地の買取は「時価」でなされます。それでは、「時価」とは、いったいいかなる基準で決まるのでしょうか。

 「時価」とは、不動産鑑定士、公官署等の公正な鑑定評価を経た近隣地の正常な取引価格や公示価格を考慮して算出された金額をいいます。
 もともと、生産緑地の買取制度は、生産緑地の所有者に対する権利救済として設けられたものですから、その買取価格たる時価は、生産緑地法の各種の制限が付された土地としての評価額ではなく、市街化区域内にある農地(宅地見込地)としての評価によるべきとされています。

 ただ、そうなると、買取側である市長等は大変な支出を強いられることになります。現実には、市長等が税金により広大な生産緑地を宅地並みの価格で買い取ることは困難と思われ、買取がなされないまま生産緑地指定が解除されるケースが多いようです。

 なお、実際に時価がいくらになるかについては、買い取る者と生産緑地の所有者が協議して定めることになっています。もし、協議がまとまらない場合には、収用委員会に裁決を申請することができ、その裁決により時価が決定されることになります。

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